2015年7月。東京府中市から夫の実家のある岐阜県恵那市岩村町に転居して、山里暮らしが始まりました。
家の周りに休耕田が少しありましたが、ここで小さな家庭菜園をできたらなあと思いつつ、引っ越しの片付けに忙しく、徒歩3分のところにある「100円野菜販売所」を利用しました。
Contents
【1】山里暮らしではじめた野菜づくり
そこは近所の人たちが家庭菜園で余分に収穫できた野菜を一籠100円で提供する小さな青空市でした。
大半の家はお勤めをされている方が多いのですが、余暇に野菜も作っていました。
自分たちの口に入る野菜なので農薬を使わずに育てているので安心です。
「この人参は誰誰さんの作品、このトマトは誰誰さんの作ったもの」など生産者の顔が見えます。一年目はずいぶんお世話になりました。
近所の人たちが気軽に家庭菜園を楽しんでいる。二年目からは夫と一緒に休耕田を整備し、夏野菜をいろいろ作ろうと計画しました。
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【2】野菜作りで学んだ五つのポイント
そこで近所の人たちから作り方を教えてもらいながら見よう見まねで野菜づくりをはじめてみました。
いくつか学んだことをまとめてみました。
①「土づくり」
我が家の裏の土地は、もとは田圃だったため粘土質で土が重たい。水はけが悪くて耕そうにも土がごっそり塊になってしまう。
近所の方のアドバイスでやったことは。岩村町にある「クレイン恵那乗馬クラブ」が馬の糞(ぼろ)を無料で配布しているので、それをもらい受け畑に投入しました。さらに農協から「もみがら」を分けてもらい、それも投入して耕しました。
土が少し柔らかくなって来たところで、石灰を撒き、鶏糞や、化成肥料をまいて耕しました。
今年は農協で販売している「野菜の達人」という肥料が良いと聞きそれを投入して土づくりをしました。なかなか良い感じです。
②「苗や種の選び方」
今年は農協で主催している「青空野菜教室」に参加して、良い苗の選び方、剪定の仕方も学びました。
近所の方のアドバイスで、このあたりの土には「タキイの種」が一番、相性が良いと聞き、小松菜、春菊、ホウレンソウなどの種はそのブランドを買い求めました。枝豆、モロッコインゲンは種から小さな育苗ポットで発芽させました。
苗は、きゅうり二種類、なす二種類、ミニトマトは三種類の苗、ピーマンも二種類の苗、オクラ、そのほかにつるむらさき、モロヘイヤの苗を購入しました。
種類によって生育の違いも観察しました。野菜ノートを作って、植えた時期、肥料をやった時期など記録しました。
③「水やり」
今年は、梅雨の時期に雨がふらず、毎日のように水やりをしました。
これがなかなか大変な作業でした。
昨年までは水道水をホースで撒いていたのですが、水道料金がかなり嵩みました。
そこで畑から20メートル離れた山から流れる小川から、バケツで7~8杯を汲んできてジョーロで散水。
夫が見かねて古い納屋で眠っていた「風呂桶」を引っ張り出して、雨どいから流れるようにして「天水桶」にしてくれたので途中から水やりはぐんと楽になりました。
④「草取り」「追肥」
草があまり生えない様にマルチをはって苗を植えたのですが。散水が十分に行きわたらないという事も学びました。
来年はマルチをはらずに地植えして、せっせと草をとって、それを乾燥させて苗の脇に敷き詰めることで、有機物を作り、良い土を作るのだと気づきました。
雑草を敷き詰めることで「雑草」よけになる。なるほど近所の方々の知恵に学ばせられました。
野菜が花を咲かせるとき、めしべがおしべより、飛び出ていると「水も肥料」も足りているという指針になることも学びました。
枝豆は肥料をあげないほうが良く豆がつくことも知りました。
⑤「虫や病気」
枝豆の苗が元気に生育していたのに、ある日、苗の根元からぽっきり折れている。
驚いて近所の先輩に聞くと、土の中にいる「よとうむし」「根切り虫」が原因とわかりました。葉物も被害にあいました。
今後は「よとうむし」「根切り虫」対策の薬剤を根元に蒔いておこうと思います。近所のホームセンターで「ネキリエースK」という殺虫剤を購入。
それを株元にまくだけです。これはまずまず成果がでました。
ある日、元気に育っていた「茄子」の葉が粉が吹いたような「うどんこ病」になりました。
毎日、その葉の部分を取り去って伝染を防ぎました。
まったくの素人ですが毎朝、畑にでるとたわわに実った胡瓜、茄子、インゲン、(ピーマンは不作)、ミニトマト、オクラ、モロヘイヤやツル紫を籠一杯に収穫することができました。
【3】畑から元気をもらう
都会暮らしのときは、野菜はスーパーで買ってくるもの。
でも今は野菜は家の畑に取りに行くもの。その喜びは計り知れません。
夏休みを利用して帰省した東京の孫たち(小学四年生と一年生)は大喜びで収穫を手伝ってくれました。友人たちに分かち合う喜びも味わいました。
朝夕の作業に汗を流しているとき、ふと眼にとまるオクラの花や、きゅうりや茄子の花の美しさに癒されました。
畑にでると不思議なほど元気がでます。成長のエネルギーをわけてもらうからでしょうか。
農業を営む人々のご苦労を垣間見たようで、感謝と共に「野菜」を頂くようになりました。
まわりを見渡せば、恵みが溢れている。山里に住む私は「美しいもの」「豊かなもの」を再発見しています。
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