2018年4月2日からはじまるNHK朝の連続テレビ小説「半分、青い」の主人公、楡野鈴愛(にれのすずめ)。主人公の生まれた町は東美濃市ふくろう町という架空の町。実はこの町のモデルになっているのは岐阜県恵那市岩村城下町の一角です。
鈴愛が子供時代を過ごした商店街。この岩村城下町がロケ地となりました。ここは江戸時代から続く古い町並みが保存されている重要伝統的建造物群保存地区。
岩村城下町に行ってみたい。
主人公の育った町をたずねてみたい。
ふくろう商店街を歩いてみたい。
そんなあなたのために、岩村町に夫と共にUターンして三年目の私目線でナビゲートしたいと思います。また行きたいけれど遠いからなかなか行けない。そんな方のためにも岩村城下町を一緒に歩く感覚でご紹介したいと思います。
車で恵那岩村に行く場合のルート無料駐車場を知りたい方はこちらを参照→「半分、青いのロケ地恵那岩村に車で行く場合のルートと駐車場は?」
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Contents
- 1 岩村城下町へはどうやっていくのか(電車の場合)
- 2 岩村駅から岩村城下町へと向かう
- 3 町興しの一環に女城主にちなんだ暖簾(のれん)と佐藤一斎の碑文
- 4 移住者を快く迎える岩村・約束の樹の伊藤さんのギャラリー
- 5 ここからがドラマ「半分、青い」ではふくろう商店街です
- 6 商店街の一角にドラマ中では何屋だったか一目でわかる写真が展示されています
- 7 西町ふれあい広場でひとやすみ
- 8 ここまでがふくろう商店街のおわり さらに城下町をあるこう
- 9 ここから歴史の町いわむら城下町の醍醐味を味わいましょう
- 10 私のいちおし江戸時代の旧家・勝川家と土佐屋さんを訪ねよう
- 11 観光案内所ふれあいの館(えなてらす岩村店)と木村邸を訪ねる
- 12 岩村醸造で女城主を試飲しカステラ松浦軒本店でお茶
- 13 お疲れ様でした。岩村駅に戻りましょう
- 14 城下町をあるくコツまとめ
岩村城下町へはどうやっていくのか(電車の場合)
名古屋駅を起点とします。JR中央線で中津川行の快速が便利です。一時間に二本ぐらいの間隔ででています。恵那駅までは約一時間。車窓から見る景色が次第に山並みが多くなっていくでしょう。電車賃は1140円です。恵那駅は改札が一つだけですが、改札をでるとこんな風景が広がっています。駅前の左手の遠くに晴れていれば恵那山が見えることでしょう。
JR恵那駅を背にすると目の前はこんな風景です。左手遠方に恵那山(約2000m)が見えるでしょう。
改札をでて左手に歩いてスロープを降りていきます。通り沿いに明知鉄道の駅舎があります。
駅舎の少し先にはえなてらすという土産物屋と観光案内所が併設された建物があります。(9:00~18:00)時間があれば、立ち寄って情報収集もいいでしょう。
ここには恵那の特産品などが置いてあります。観光客だけでなく地元の人も野菜を買いに訪れます。私もよくここで野菜や果物を購入します。とってもお安いの。詳細はこちら→えなてらす
明知鉄道は第三セクターで基本は一両編成ですが一日一便 (12時25分発)の急行大正ロマン号が走っています。
季節限定で「寒天列車」「お花見弁当列車」「山菜弁当列車」「じねんじょ列車」「枡酒列車」など、食堂車を一両併設して二両編成になっています。明智鉄道グルメ食堂車。←お申込みは明智鉄道0573-54-4101.ゆったり楽しみたい方向け。
恵那駅から終点の明智駅までの間、車窓を眺めながらお食事を堪能できるそうです。ローカル線で食事を楽しみながら岩村城下町も散策したい。そんな方は終点の明智駅まで向かい折り返しの電車で岩村駅に戻ります。下記に時刻表のサイトを貼っておきます。
日帰りの場合は、帰りの時刻(上り線)もしっかり把握しておいたほうが良いです。(平成30年3月17日改正)
恵那駅から直接岩村城下町に向かいたい場合は「岩村駅」までのチケットを券売機で購入。恵那⇔岩村間の運賃は片道大人480円、子供は240円です。
ほかに一日乗車券を通年で発売しています。1380円。2018年9月末までは半分、青いラッピング電車も運行
させています。
恵那駅から岩村駅まで約30分のローカル電車の旅。恵那駅を出ると東野、飯沼、阿木、飯羽間、極楽、岩村。(どの駅も無人駅)飯沼駅は日本一急勾配の駅。トンネルがあったり車窓から田園風景が楽しめます。
岩村駅ホームには「女城主の里」の看板がお出迎え。「女城主」と言えばNHK大河ドラマとなった「直虎」が浮かびます。ところが戦国時代、岩村城にもおつやの方という女城主がいたのです。詳しくは女城主の里いわむら公式ホームページ
ホームには女城主マスコットと明知鉄道のゆるキャラてつじいもお出迎えです(私も顔出し失礼)
駅構内の様子。
駅舎内にはキッチンゆら(営業日は11:00~18:00。月曜定休)岩村駅丼と称した豚丼、ドリンク、軽食、お土産などもあります。壁には「携帯充電できます。声をかけてください」という貼り紙も。
オリジナル半分青いソフトも発売しています。クリームは濃厚な味。水色は山岡町産の寒天ゼリー。400円。
出口付近にいわむら観光マップが置いてあります。↓
「まちなみ編」と「お城編」があるので記念に戴きましょう。他にも城下町の各所で無料配布。2018年6月から新しいリーフレット岩村散策マップも完成。↓
いわむら観光マップを一回り小さくしてあるので(B4三つ折り)町歩きには更に持ちやすくなりました。
駅舎から外にでると昔なつかし赤いポスト。今でも現役で活躍しています。
その隣に建っているのは江戸時代の儒学者(岩村藩)佐藤一斎の碑文。城下町の家々には言志四録から抜粋された格言が吊るされています。碑文も各所で見ることになります。
城下町をあるく前に 佐藤一斎とは?言志四録とは?を軽ーく知っておきましょう。
前総理大臣・小泉純一郎氏の愛読書が言志四録だそうで岩村町を訪問されたこともあります。薩摩藩の西郷隆盛も熱烈な愛読者だったそうです。佐藤一斎は幕末の志士たちにずいぶん影響を与えたのですね。
こんな本も出版されています。親子で読む言志四録~おじいちゃんとぼく~佐藤一斎さんからの伝言。
駅舎の並びにトイレがあります。便座の暖房が有難いです。その隣に岩村三偉人の看板があります。
佐藤一斎、実践女子学園の創始者でもある下田歌子、植物学の基礎を築き桜と菖蒲研究の世界的第一人者の三好学、それぞれの名前をクリックすると岩村観光協会HPの説明文にリンクします。
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岩村駅から岩村城下町へと向かう
駅舎を背にしてまっすぐ歩きます。右手に割烹かわい(月曜。第三火曜定休)
このお店は4月9日放送NHK家族に乾杯で鶴瓶さんが立ち寄りました。ソースカツ丼を食べていました。地元では法事などで良く使います。広くて美しい庭園があります。
つきあたりがT字路になっています。そこを右折します。「岩村城下町」と書かれた赤い矢印の立て札もあります。
右に曲がって少し歩くと十字路になります。そこを左に曲がります。赤いポストが目印です。写真下。
ここから岩村城下町の始まりです。全長が1・3㎞の緩やかな坂道が続きます。この角をまがると。向こうに山並みが見えてきます。かつて岩村城があった山です。(今は城はなく石垣などが保存)その山を眺めながら歩き始めます。
こんな感じの景観が広がります。
誰もが一瞬にして古い時代にワープしたような錯覚に陥るかもしれません。案内すると誰もが「わああ。江戸時代にワープしたみたい」「時代劇のセットみたい」と口々に歓声をあげます。
すぐに左手にクルミだれの五平餅のあまから岩村店。ここは団子型の五平餅を売っています。(我が家の伝統はワラジ型の五平餅ですが私は団子型が食べやすいので好きです)
ガラス越しに焼く様子が見えます。一本100円から買えるので食べ歩きに良いかもしれません。(営業9:30~18:30月曜定休)先日4月9日のNHK鶴瓶の家族に乾杯で、朝ドラ「半分、青い」の主人公の幼馴染み萩尾律役の佐藤健さんがこのお店の五平餅を買って食べ歩きしてました。写真下の焼山栗のお店にも立ち寄っていましたよ。
町興しの一環に女城主にちなんだ暖簾(のれん)と佐藤一斎の碑文
遠くの山々を眺めながら歩くとそれぞれの店先に青い暖簾が掛かっていることに気づくでしょう。
この城下町商店街では「女城主」にちなんで暖簾にお店の女将さんの名前が入っています。さらに家々の軒先に掲げられている佐藤一斎の碑文にも気づくでしょう。近づいて読んでみましょう。その家ごとに違う内容です。言志四録には1133の格言が収められており、その中から200条を抜粋し町内で手分けして掲げているそうです。
義父の話では観光客に碑文の意味を聞かれたら説明できるよう学習会もしたと教えてくれました。また町の数か所に言志四録から抜粋した「石碑」も発見できます。
左手にいわむら美術の館と書かれた旧家が見えます。ここは明治時代の典型的な建物で柴田家と呼ばれています。15年前に市が管理し絵画などが展示されています。入館料無料。金曜&年末年始定休。9:30~16:30(12月から2月は10:00~16:00)シルバー人材センターの派遣スタッフさんが交代で案内してくれます。
3月頃は城下町のひなまつりの真っ最中。つるしびなが飾られていました。ここもフリーWi-Fi。無料です。
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移住者を快く迎える岩村・約束の樹の伊藤さんのギャラリー
右手に駐車場の空き地があり言の葉ギャラリー約束の樹と書かれた心の書画家・伊藤一樹氏の自宅兼アトリエがあります。2014年に縁あってこの城下町に移住してこられた。若くして大変なご苦労をされ筆を持ったことすらない彼はふとしたことから文字と絵を組み合わせた心の書画を描くようになる。2018年5月には名古屋城で活動10周年の個展を開催するまでに多くの方に支えられています。詳しくは伊藤一樹ウェブサイトを参照。
NHKドラマ「半分、青い」のロケの最中も、彼のアトリエが撮影現場にとても近いこともあり、スタッフや出演者が訪ねてくれたそうです。そんなお話も聞けたらいいですね。またドラマの中で出てきた「律を呼ぶ笛」はここで限定販売していましたが。。残念ながら現在は取り扱っていないそうです。。
あぁ
私のお客様も、よくギャラリーにご案内いたします。ここで一樹さんの作品を購入できます。(ハガキサイズから色々あります)2018年佐藤一斎名言カレンダーも彼が手掛けています。観光案内所でも販売しています。1000円。ただし講演や展示会などで大変い忙しいので彼に会えたらラッキーと思ってくださいね。
左手には巌邑天満宮が見えてきます。学問の神様、菅原道真公を祀っています。「岩村」という地名はその昔は「巌邑」(いわむら)と記載されてたのですね。
坂道で疲れたら店先に「ご自由にどうぞ」と竹の杖がさりげなく置かれています。この先にこうした優しいスポットが何か所かあります。この竹の杖はボランティアで作っておられる方が家族に乾杯で登場していました。
ここからがドラマ「半分、青い」ではふくろう商店街です
道がゆるやかにカーブしています。すぐ右手にやすだや洋品店が見えます。「半分、青い」のロケ地、ふくろう商店街のはじまりです。
NHKのPRのサイトに「半分、青い」の宣伝ページがあります。なかでも主人公役、永野芽郁さんのインタビューの動画があります。←青い文字をクリック。動画の冒頭で彼女が商店街をスキップしている姿が映ります。
右手にある洋品店やすだやさん。店主に聞くとご自身で五代目とのこと。その昔は雑貨や薬なども販売していたそうです。彼は夫の小中学校の同級生。ロケの様子を詳しく話してくださいました。ここにも「家族に乾杯」で佐藤健君が立ち寄っていました。
やすだやさんは、ドラマの中で主人公鈴愛(すずめ)の子供時代の友人菜生(なお)ちゃんの実家木田原洋品店。ロケは店内で行われたそうです。お店には、その時の写真や図面などがアルバムに貼られ展示されています。一生に一度の記念になったと見せてくれました。
お時間があれば、やすだやさんに立ち寄り店内の写真を見せていただくといいですね。とても親切に当時のことを教えて下さいます。町の人とのふれあいも岩村城下町散策の楽しみのひとつです。
左手にはカステラの松浦軒本舗さん。(火曜定休・8:30~18:00)岩村の特産品の一つがカステラです。城下町にはこの他に、かめや、松浦軒本店など三軒のカステラ屋があり、それぞれ独自の味を代々保っています。
三軒のお店のカステラを食べ比べした記事もあるので参考にしてください。土産処えなてらすには三軒のカステラすべて販売しています。
城下町は重要伝統的建造物群保存地区として電柱はすべて地下に埋められて町の景観を保っていますが、ロケでは昭和時代の風景を復活させるためわざわざ電柱を設置していました。(上の写真)
上の写真はロケ当時のふくろう商店街案内板です。このお店はロケ当時はどんなお店だったのかな?それを照らし合わせながらあるくのも楽しそうですね。主人公、鈴愛(すずめ)の家は楡野食堂。お相手の幼馴染、律(りつ)の実家は写真館という設定です。。
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商店街の一角にドラマ中では何屋だったか一目でわかる写真が展示されています
城下町を歩くと4月番組スタートを前にして「このお店」はドラマ中では「〇〇屋さん」でしたと一目でわかるような写真がウィンドーに展示されています。町をあげて観光客の皆さんを歓迎する機運が高まっています。
さらに近くによって見てみましょう。上がドラマの中での店名。下が実在の店舗名です。
さてここまで城下町の約三分の一を歩いたことになります。
西町ふれあい広場でひとやすみ
ここらでちょっと一休み。左手に西町ふれあい広場があり腰を下ろして休めるベンチやトイレもあります。この場所もENA freeWi-Fiスポットです。
ふれあい広場の先にはかんからやさん。(水曜定休・9:00~16:00)100年以上、岩村で「かんから餅」を作ってきた老舗。夫の子供時代も、学校の帰りによくここで買い食いしたものだと話してくれました。
朝つきたてのかんから餅三色セット(あんこ、ゴマ、きなこ)が人気です。売切れたら店じまいです。
お餅の他にカツオ出汁が効いた「しのだうどん」(きつね)や「親子うどん」なども美味しい。店内はレトロな雰囲気。お店の外にはロケ当時の写真などを展示しています。NHK家族に乾杯で、主人公の相手役、佐藤健君がこのお店にも立ち寄りました。。
かんからやさんのお向かいにはあしざわやさん。古布のちりめん人形、のれん、袋物、小物など手作り品が店内にびっしり。ふくろう商店街にちなんで手作りふくろうもあります。女将さんは観光客にお茶を出しては撮影当時のお話をされています。
商店街のどの家々も「ふくろう商店街」にちなんでかわいいふくろうが店先につるしてあります。
実はこのふくろうは、あしざわやさん、お隣の五平餅のみはらさん、お漬物の水半さん、ヌマダ洋品店の奥様たちが古い着物や帯を再利用して手作りしたものなのだそうです。中日新聞の地方版にもこの美談が掲載されました。
下の写真はロケ当時の様子です。古い昭和な雰囲気の看板が設置されています。。NHKの「半分、青い」公式サイトには、ふくろう商店街360度ビューで見渡せるふくろう商店街のオープンセットを見ることができます。
道路反対側には五平餅の店みはらさん。(火曜定休・10:00~18:00)このお店の五平餅はわらじ型です。ほかにもお好み焼き、焼きそばなどの軽食もあります。週末には行列ができるほど人気です。
ロケ当時の撮影秘話も聞けそうです。わらじ型の五平餅はお腹にドスンときます。一本180円。ごまだれ、ネギ味噌のたれを選べます。
道の左手に細い路地があります。路地にはいると岩村藩の鉄砲鍛冶屋「加納家」があります。ここは恵那市が管理しています。入場無料。木曜定休9:00~17:00(12月~3月は9:30~16:00)興味があれば足を伸ばしてみるのもいいでしょう。freeWi-Fiです。
坂を登ってきたのでほっと一息つきたいところ。左手のお店は昔ながらの製法を守り続けてきた菊ごぼう味噌漬などお漬物の専門店水半(みずはん)名物販売店。「我が家は朝ドラの中ではふくろう銭湯でした」とお店の脇に写真が貼ってありました。
数種類のお漬物が自由に試食できます。私はここの柚子大根が大好きでお土産によく買い求めます。店の外も中も腰かけるベンチがあって嬉しいです。お店の女将さんはとても気さくな方。
岩村女太鼓のメンバーで祭りのときにはお店のすぐ傍の特設広場で太鼓を披露しています。
ここまでがロケが行われた「ふくろう商店街」こと岩村城下町の一部。ここまで読んだあなたはじゃあ、永野芽郁ちゃん演じる鈴愛(すずめ)の楡野食堂はどこにあたるの?佐藤健君演じる相手役、萩尾律くんの写真館はどこにあたるの?なんて思いますよね。実際のところは家の撮影はここではほとんど行われていないそうです。スタジオなのかな?
水半さんとヌマダ洋品店さんの間の路地から鈴愛と律が出てくる場面もあり、きっとそのあたりなのでしょうか。
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ここまでがふくろう商店街のおわり さらに城下町をあるこう
水半さんを左手にみて、右手に五平餅のみはらさん。その先道が突き当り右手に鍵のように曲がっています。枡形と呼ぶそうです。
城下町では敵の侵入を防ぐためにわざと見通しを悪くした通路に設計されているのですね。このあたりはかつて「高札場」があったそうで説明看板があります。(下の写真)
城下町を下から昇ってくるとここに突き当たるわけですね。この場所は「半分、青い」のロケのときは、こんな風に大看板がセットされていました。昭和な雰囲気ですがこの看板も年代にわけて三パターンぐらいありましたよ。
枡形の場所は、今や城下町の夏祭りや秋のおかげまつり、春のひな祭りなどには舞台が設置されイベント広場として活用されています。
このイベント広場、8月5日、ドラマの中の律とスズメの子供時代を演じた二人の子役が「里帰りトークショー」可愛かったですよ。
ここまでがドラマ「半分、青い」のふくろう商店街です。楽しんでいただけましたか。でも岩村城下町の町並みはまだまだ半分です。ここから先が見どころが満載なのです。
かつての高札場のあたりに位置する山葵(わさび)さん。山野草を扱っているお店です。店主は留守が多いですが欲しいものがあればここにお金を置いていってねという寛大さ。この日はいらっしゃいました。山菜、キノコ採りの名人です。という記事を書いています。ごちらもご覧くださいね。サイト内の別記事で「天然キノコ狩り初心者が名人と共に恵那の山で収穫!7種類のキノコと食べ方の紹介という記事を書いています。ごちらもご覧くださいね。
ここから歴史の町いわむら城下町の醍醐味を味わいましょう
枡形を過ぎて、城下町をさらに昇っていきましょう。右手に家具の製造販売している京屋家具店さん。木の香りを楽しめます。岩村の桜の木を使った「木の笛」京屋さんのオリジナルです。
ただ立ち寄るだけでも癒されるスペースです。お店に入るとすぐ左手に「どうぞ自由に休んでいってください」とお茶セットも用意されています。さりげない気遣いですね。
さらに進むと道の両脇には食べ物屋さんが並びます。右手には大黒屋さん。きままやさん。大黒屋さんはおやつの店。たこ焼き、からすみ、みたらし団子、五平餅などを販売。「ロケ中、永野芽郁ちゃんがうちにみたらし団子を買いにきてくれたよ」と嬉しそうに店主が話してくれました。
大黒屋さんの「お城せんべい(ミニ)」(一袋200円)手焼き味噌味でおやつに良いです。↓
きままやさんは土日祝祭日やイベント期間中限定の営業。そのまんま「きまま」な感じですね。
自然薯定食(1200円)も季節限定です。店の外でスモークチーズの試食が「ご自由に」とあるのが嬉しいです。営業中は恵那名物ハヤシライス(800円)など注文できます。知ってましたか?実はハヤシライスは恵那が発祥です→ハヤシライスの由来
道の左側には、和菓子処両楽(りょうらく)さん(創業100年、土日祝日のみ営業)両楽さんには心の書画家、伊藤一樹さん作ののれんが掛かっています。「楽な道を選ぶより、楽しい道を選ぶ。楽しければどんなことも乗り越えることができるから」歩きながらこうした言葉に「はっ」とさせられます。
写真下はカステラかめやさん。(月曜定休、9:00~18:00 cafeは16:30まで営業)
かめやさんも松浦軒本舗、松浦軒本店とならぶ岩村名物カステラ屋です。リニューアルした店内は明るく喫茶コーナーもあります。飲み物を注文したらミニカステラやカヌレなどの菓子も頼んでみましょう。カフェの奥のお庭には疎水が流れ風情があります。しだれ梅が盛りの頃はきっと美しいでしょう。
七種類の味のカステラの試食もできます。店内にはジャズが流れています。
座敷にあがり朱塗りのお膳でコーヒーを一服なんていいですね。
私のいちおし江戸時代の旧家・勝川家と土佐屋さんを訪ねよう
いよいよ城下町らしい格子窓の家々が目についてきます。「え~~~ここが銀行なの?」と町並みにあわせた外観の岐阜信用金庫をみて驚くことでしょう。映画のセットではなく町民の暮らしが根付いています。
その隣あるのが江戸末期に台頭した商家「勝川家」(かつかわけ)江戸後期の建物で木造二階建て、二軒の建物が渡り廊下でつながっています。(火曜定休・9:00~17:00 12月~3月のみ9:30~16:00)勝川家のことを詳しく知りたい方はこちら。江戸時代の商家勝川家入場無料で開放しています。ここもfreeWi-Fiスポットです。
私は都会から見える友人たちを必ずと言っていいほどお連れします。奥まで進むと中庭があり大きな蔵が並んでいます。ひな祭りの時期は(3月~4月上旬)は蔵の中にもお雛様が陳列されています
離れにある玄関から靴を脱いで二階にあがってみてください。「女子の部屋」というお部屋は最高です。三方ガラス窓で出来ていて開放的です。このガラスも年代ものです。珍しい柿の木の床の間もあります。
窓からはお庭を見下ろせます。商家の娘さんはここで何を思いながら暮らしていたのでしょうか。二階まで上がる人が少ないのか、いつ行っても誰もいない隠れた穴場です。静かに時が流れるのを感じてください。
階段を降りると水琴窟もあります。お部屋には説明書きがあり柱も天井板もとても豪華な材料で作られていたことがわかります。離れと母屋をつなぐ渡り廊下を静かに歩いてみると鶯が啼いたような音がかすかにします(鶯張りの廊下)
半分青いコーナーもあります。こんな風に「律と鈴愛」と一緒に写真を撮っちゃいましょう。
勝川家を堪能したら今度ははす向かいにある江戸時代に染物屋を営んでいた旧家土佐屋さんを訪ねてみましょう。(水曜定休・9:00~17:00 12月~3月のみ9:30~16:00)ここも入場無料。freeWi-Fiスポットです。
土佐屋さんは260年前に藍染めの糸や布を作っていたのですね。土間にはいろいろな染織りに関する道具が陳列されています。勝川家同様、恵那市が管理し「工芸の館土佐屋」として平成11年にオープン。気軽に声をかけて管理人の方に案内してもらうのもいいでしょう。土間を奥まで進むと疎水が流れています。天正疎水。
土間を奥まで進むと疎水が流れています(天正疎水)今から500年以上前に防火用水兼ねたまちづくりの一環として作られたそうです。城下町を挟んで両側に四本の疎水が流れています。先人の知恵がこうして今も生きているのですね。
どの家もうなぎの寝床の様に間口が狭く奥行きがあります。土佐屋さんを歩くとよくわかります。疎水をこえて中庭を更に奥に進むと機織り部屋があります。運良ければ機織り風景に出会うかもしれません。さらに奥に進むと蔵を利用した小さなギャラリーがあり絵画や写真、工芸作家さんの作品が拝見できます。夏、通路脇に藍の花が咲いていました。
さらに奥に進むと藍染めをしていた槽がたくさん並ぶ工場の跡があります。
藍染めの行程が記されています。二階にも上がれます。
もう一つ興味深いのは「蔀戸」(しとみど)です。写真↓土間を通り疎水が流れる中庭に向かうとき上を見上げてみてください。蔀戸とは何か 検索してみました。羽あげ式シャッターの様なものとありました。現在のような引き戸になったのはずいぶん後なのですね。
写真下の右手にあるワイヤーをぐるぐる回すと扉が降りていきます。この日は戸を降ろす様子を実演してみせてもらいました。何故か蔀戸に惹きつけられるのは昔読んだ小説の影響なのかな。店じまいをする時「蔀戸を降ろしてほっとため息をつく」情景が浮かんできました。その時にはイメージがわかず、実物を見てやっとイメージが湧きました。
土佐屋さんを後にして更に城下町を更に上手へと昇っていきましょう。町中の至るところで懐かしいものを発見します。床屋さんにある「赤、白、青」のグルグル回る看板。これはサインポールという名前で世界共通だそうです。この床屋さん。義父が元気な頃はよくお世話になっていました。
その先にあるうどん処みつばさん(火曜定休・11:00~14:00と17:30~20:00)ここは手打ちの腰のあるうどんが定評があります。
私は蕎麦のほうが好きなので一度だけ入店しました。以前NHK「日本縦断こころ旅」でここに立ち寄って美味しそうにカレーうどんを食べてた火野正平さんを思い出しました。このあたりは、どこも格子戸、格子窓のお宅が続きますね。
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観光案内所ふれあいの館(えなてらす岩村店)と木村邸を訪ねる
城下町に一つしかない信号が見えてきました。さて城下町のはずれまでもう一息です。まだまだ見どころがあります。少し疲れたら左手に見える観光案内所ふれあいの館に入ってみましょう。(月曜年末年始定休)ここは昔、銀行だったそうです。
2018年6月にはここに「えなてらす岩村店」がオープンしました。恵那岩村をはじめとした地域の特産品を購入できます。
岩村の桜の木で作った「木の笛」(京屋家具店さんのオリジナル)もあります。700円
レンタサイクル(電動機付き自転車)も一日1000円で貸し出してくれます。ここでは岩村の歴史や観光について解説動画を大きな画面で見ることができます。↓ソファに座って眺めるもよし。お土産も置いてあります。岩村町観光協会が運営していますがホームページもあるのでチェックしてみてください。岩村町観光協会HP
お向かいにあるのは小さな喫茶店豆カフェさん(日、月、火定休9:00~17:00)珈琲cakeセット700円、手作りサンド飲み物セット750円。表の看板に出ています。実はまだ一度も入店していないので立ち寄ってみたいと思います。
豆カフェさんの隣にあるのは、江戸時代中期から末期に栄えた問屋さん木村邸。ここも入場無料でWi-Fiがつながります。(月曜定休9:00~17:00 12月~3月のみ9:30~16:00)岩村藩が財政難になるたびに御用金を調達して危機を救ってきたとか。殿様(藩主)が出入りするための専用玄関もあります。通りから見えますよ。
入ってすぐ右手に佐藤一斎の教えの系譜が表になっています。木村邸さんと佐藤一斎は直接は関係はないそうですが、資料を保管しているとのこと。佐久間象山→吉田松陰→坂本龍馬など幕末の志士たちの名前がズラリと。
司馬遼太郎の小説が好きだったので改めて佐藤一斎の教えは幕末の志士たちに大きな影響を与えたのだと思います。知る人ぞ知る一斎ですがもう少し学んで佐藤一斎について紹介する記事も書こうかなと思いました。
一斎の銅像も鎮座しています。恵那市が管理しており案内のスタッフさんが声をかけてくれます。時間があれば二階にあがったり、殿様が馬から降りて通された座敷なども見学できます。ひな祭りの時期はこんな風に各時代のお雛様も飾られています。江戸時代の享保びなも保存されこの時期に飾られます。写真の奥に見える大きなお雛様です。
奥には囲炉裏もあり、赤い毛氈に座って記念写真もいいですね。
その奥は手入された庭になっています。井戸、蔵、ナマコ壁などが見れます。座敷に座ってぼーっと庭を眺めるのもよし。一休みにうってつけの場所です。ゆっくり時が流れていく感覚が気持ち良いです。トイレもあります。
外には佐藤一斎の石碑と説明書きがありました。
木村邸さんで時間を過ごしたら城下町の大半を堪能したことになります。ここで駅まで坂道をぶらぶら歩いて戻るもよし。もう少し歩いてみようか。地酒女城主を試飲してみたいという方は信号機を渡って城下町の更に上手をご案内いたします。
岩村醸造で女城主を試飲しカステラ松浦軒本店でお茶
木村邸を出て信号に向かってあるき少し右側に小さな道があります。塩並木さんの先を右に曲がり突き当りを道に沿ってあるくと公衆トイレがあります。ナマコ壁の通りを歩けます。
ここまで岩村駅から約1キロ。ええ。たったそれだけ?坂道を登ってきたのですから随分歩いた気がしますね。やはり徒歩の場合はスニーカーに限ります。
城下町には信号はここだけです。横切っている道路は国道363号。左に向かうと農村景観日本一の富田地区へ。更に走ると阿木山を越えて恵那神社まで車で30分ぐらいです。信号を渡るとすぐ右側に見えるのは水野薬局さん。古い看板が目につきます。
向かいには町屋民宿としてオープンした藤時屋さん。もとは時計屋さんで今でも水野薬局の隣にお店があり販売修理など請け負っています。藤時屋さん。←ここは食事なしの素泊まりの宿。優しい女将さんが笑顔で迎えてくれます。宿泊予定の無い方もちょっと覗いて情報収集もいいでしょう。大きなノッポの古時計があります。
このお宅は「岩村せんしょ隊」と書かれた暖簾がかけてあります。せんしょ隊ってなあに。詳しくはこちら。
2013年3月に発足した新発想の岩村おもてなし隊。キャッチフレーズは「いらんこときいてください。いらんこと答えます」
ここの女将さんもせんしょ隊。観光客の皆さんに親身になって寄り添いたいということでしょう。先日、私の友人がここに泊まられたそうですが「とても感じが良かった、夜の食事処も色々アドバイスしてくれました」とのこと。
さていよいよ岩村醸造さんに来ました。岩村に一軒だけ残る作り酒屋。(元旦のみ休み。8:00~17:00)中に入ってみましょう。お客様をお連れしたら若女将さんがいらっしゃった。記念に一枚。
NHK鶴瓶の家族に乾杯でも鶴瓶さんが岩村醸造さんを訪ねました。写真の若女将さんも登場してましたよ。
岩村醸造さんには試飲コーナーがあります。地酒女城主の各銘柄を試飲できます。飲めない方にはノンアルコールの甘酒もお出ししています。
冬季限定の酒粕も販売しています。よく見ると試飲台はトロッコ。店内にはレールがあり昔このトロッコでお酒を運んでいたのですね。
昨年からお子様にも評判の甘酒ソフトクリームも販売。甘酒ソフトのアイデアはお子さんだったとお聞きしました。子供サイズ100円。大人200円。
お好きなお酒をどうぞ試飲してください。私のお気に入りはにごり酒としぼりたて原酒です。岩村醸造さんは毎年2月~3月の日曜に蔵開きを開催しています。
全国からファンが集まります。今年はもう終わったけれど、ぜひこの機会に。500円の参加費(300円が入場料のお猪口、残り200円はお酒を買ったときの割引券)岩村醸造さんでは酒蔵見学もできます。
良いお水で作られたお酒、格別ですね。ぜひ一度味わってみたください。岩村までなかなか来ることができないという方は岩村醸造さんのホームページから購入できます。
岩村醸造さんを出ると向かいにはカステラの松浦軒本店があります。岩村にある三大カステラ屋さんの一つです(定休日元旦のみ8:30~19:00)七代にわたり創業から220年。製法と味を守り続けています。一本480円。
お店に入るとカステラが自由に試食できます。お茶もセルフでいただけます。秋には岩村軒のくりきんとんも販売されます。恵那中津川の栗は全国的に有名で寿や・川上屋などの名店が有名ですが、私は松浦軒のくりきんとんが好きです。自分で作るくりきんとんも美味しいです。
さてここまで岩村城下町を登ってきました。振り返るとどんな景色が広がっていますか?ここで標高は530mです。岩村城址の標高はさらに高い717m。やっと城下町を歩き終えました。まだ少し先まで続きますがこのへんでナビを終了したいと思います。
いかがでしたか。お腹が空いていらっしゃれば更に坂の上、左角にある鳥兵(とりひょう)さんに寄ってみてください。
ここは恵那鳥の肝焼き定食などが人気の割烹料理屋さん。駐車場もあります。(木曜定休・第三水曜定休・11:30~14:30。17:30~22:00)恵那鳥の肝焼き定食1080円です。メニュー豊富です。親子連れには座敷もあるのでお勧めです。
お疲れ様でした。岩村駅に戻りましょう
さて一緒に岩村城下町を歩いてきましたがいかがでしたか。いやはや一日ではとっても足りない。そんな風に思われたのではないでしょうか。これからも機会を見つけて岩村のお宿はどこがいいか? ランチは? 車で来る場合の駐車場は? お洒落なカフェはありますか? 岩村城址を散策したい。岩村に車できて楽しむお勧めスポットはほかにありますか?この様なテーマで地元に住む私の目線でナビゲートしていきたいと思います。写真は岩村駅の裏手にある河川公園。
NHK朝ドラ「半分、青い」放送は4月2日からです。その番組宣伝をかねてでしょうか。鶴瓶の家族に乾杯が4月9日に放送されます。ゲストは「半分、青い」の主人公の相手役、萩尾律こと佐藤健君です。3月18日、岩村でロケしていました。
城下町をあるくコツまとめ
城下町をあるくコツ。まずは足元をスニーカーなど疲れにくい履物にすること。町のどこでも手に入るいわむら観光マップを手に入れること。自分が今どこにいるのかわかります。
岩村駅を出発して城下町のはずれまで行き、そこから駅まで戻るには食事やお茶の時間も含めて2時間ぐらいをみておくといいでしょう。もちろんじっくり見る場合もう少し必要かもしれません。それを考慮にいれて帰りの電車の時刻をチェックするとよいと思います。
そして一番のコツは、町の人々に積極的に声をかけるふれあうこと。きっと目には見えない収穫になると思います。そして町の人たちもそれが一番嬉しいのだと思います。大好きな岩村を皆さんに知ってもらえることが何よりの喜びです。有難うございます。
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