岩村城下町の名物カステラのルーツと三軒のカステラを食べくらべてみました

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恵那岩村城下町のお土産と言えば、岩村名物「カステラ」が代表的なものです。

ここで売られているカステラは、しっとり甘い長崎カステラとはかなり違った味わいです。しかしここ岐阜県岩村町で作られているカステラこそ本来のカステラの元型です。

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岩村城下町名物のカステラは日本に伝わった元型のまま

古い江戸時代の町並みが美しい恵那市岩村城下町。ここには3軒のお店が江戸時代から伝わった製法でカステラを作っています。今から210年以上前、岩村藩のお医者さまが藩の命を受けて、蘭学を学ぶために長崎滞在。

その時、オランダ人からカステラの製法を教わり、岩村藩に帰ってからその技術を町の菓子屋に伝授したことがはじまりと言われます。

大きな方に流し込んで焼くのではなく、ひとつひとつを型に入れて焼くそうです。この製造方法は200年以上もの間、守られ続けてきたのですね。古きものを大切に育み続ける岩村ならではのカステラの歴史です。

こうして長崎ではなく遠く離れた岐阜県岩村町にカステラの元型が保たれてきたのです。岩村町民として、この岩村名物カステラを是非、みなさんに味わってほしいなあと思います。

岩村城下町には松浦軒本店松浦軒本舗かめや菓子補三軒のカステラ屋さんがあります。それぞれのお店にはスタンダードな「プレーンカステラ」があり値段はどれも480円です。松浦軒本舗さんとかめや菓子舗には、スタンダードなカステラの他にもブランデーカステラ、和紅茶カステラなど趣向をこらした製品も扱っています。各店舗はそれぞれウェブサイトがあります。下の店名をクリックしてください。

松浦軒本店  (営業時間8:30~19:30 年中無休)

松浦軒本舗  (営業時間8:30~18:00 火曜定休)

かめや菓子舗 (営業時間9:00~18:00 月曜定休 cafeは17:00まで)

 

三軒のカステラを食べくらべ

先日、我が家に集まった4人の女子と一緒に三軒のお店のカステラを食べくらべてみました。比べやすいようにスタンダードなカステラをチョイスしました。まずは包装された状態のものを眺めてみました。

左から松浦軒本舗 中央松浦軒本店 右がかめや菓子舗

どのお店も型に入れて焼く製法は同じですが大きさはだいたいこんな感じです。ちょっとだけ松浦軒本舗のカステラは数ミリ小さいようでした。

写真左から松浦軒本舗、中央、松浦軒本店、右側がかめや本舗さん。包装を解いて各店舗のカステラの原材料をチェックしてみました。最初に書いてある材料の順に一番多く使用しているのです。比較するためにどの店舗のカステラも「プレーン」を選びました。

松浦軒本舗 は 鶏卵、砂糖、小麦粉、和三盆、水あめ、膨張剤 

松浦軒本店  砂糖、卵、小麦粉、蜂蜜、膨張剤

かめや菓子舗 砂糖、卵、国産小麦粉、蜂蜜、トレハロース、膨張剤(アルミフリー)

購入した日から、賞味期限を逆算すると、松浦軒本舗は一週間ぐらい 本店は3~4日 かめや本舗がほぼ一ケ月ぐらい。

手前から、かめや菓子舗さん。松浦軒本店、松浦軒本舗。ネットで探したら、他の二軒は直接注文のみのようですが、松浦軒本舗はネットでも買えます。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

カステーラ カステラ かすてら 岩村 スイーツ 松浦軒本舗
価格:480円(税込、送料別) (2018/4/27時点)

 

かめや菓子舗 切った時の面が美しくきめ細かい

松浦軒本店 切ったときパサつく感じ。形が少し崩れる。ビジュアルがいまいち。焼き色が濃い

松浦軒本舗、切ったときにしっとり感がある。

集まった四人の女性たちに、店名を伏せて味見してランダムに感想を聞きました。結果は以下の通りでした。

かめや菓子舗 食べやすい スパイシー さっぱりしている 他店に比べると可もなく不可もない 

松浦軒本店 ふわふわ感がある 香りがする(美味しそう) 一番甘い 素朴な感じ コクがある 表面がしっとり 砂糖が多い感じ これを食べると不思議に牛乳とか水分が欲しくなる

松浦軒本舗 キメがこまかい 一切れの重量感がある 綺麗に割れる 舌触りが良い 食べやすい

四人の率直な感想は以上でした。参加者は、今までこんな風に三種類を食べ比べをするのは初めてで面白かったとのこと。感想が多くでたお店は「カステラの個性」が強いこと。また原材料の違いで味わいに差がでるのかもしれないということ。

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各店舗の特色

さらに各店舗についても私の感想、みんなの意見をまとめながら書いてみました。

松浦軒本店 

ほんとに伝来の味と製法にこだわりぬいている。良い意味で頑固。王道を貫いている感じ。

このカステラ一本だけで他にプレンドカステラは作っていないよね。いつ行っても試食できてお茶も自由に飲める。

カステラの他に各種和菓子もあるので、栗の季節には松浦軒本店のくりきんとんをよくいただく。

岩村の地図やカステラの歴史を書いてあるチラシ(下の写真)も自由にもらえる。「お土産」にする時、岩村カステラの歴史も伝えられるから良い。ウェブサイトがあるけれど、もう一つ工夫がほしいと思いました。

松浦軒本舗

三軒のカステラ屋の中では、若干店舗は狭い。ちょうどNHK朝の連続テレビドラマ「半分、青い」のふくろう商店街とされた西町に位置します。このカステラ屋の歴史は、松浦軒本店に次いで二番目に古く創業は明治15年。

商品は上記のプレーンカステラの他に、ブランデーカステラ(660円)と抹茶カステラ(660円)この三種類。実は私はブランデーカステラの大ファンです。お酒好きの方のお土産に良いですね。他に三種カステラ詰め合わせも販売しており、ホームページからの注文も受け付けている。店舗が狭いからお茶のサービスはあるけれど試食コーナーは無いようだ。

私の好きなブランデーカステラはこちら。

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ブランデーカステーラ カステラ かすてら 岩村 ブランデーケーキ ブランデー 松浦軒本舗
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かめや菓子舗

店舗についての評判が一番良かったのはかめやさん。二年前にリニューアルオープンしたばかり。

店内入るとすぐ左でカステラを製造している風景がガラス越しに見学できるのが斬新。 

「カステラCafeかめや」店舗奥の喫茶コーナーがとても良いと太鼓判でした。ガラス戸越しに美しい庭園を眺めながら珈琲を一服。セットメニューでミニカステラなども添えてあるし座敷で朱のお膳で「和の気分」でお茶がいただける。店内に流れるジャズが心地よい。お洒落な雰囲気の中でゆったりできる。

カステラ屋としての歴史は浅いけれど、店舗の斬新さで頑張っているよねと皆さんおっしゃる。プレーンカステラの他に、和紅茶カステラ(650円)、抹茶カステラ(650円)、黒五カステラ(530円)、朝カステラ(380円)ゆずカステラ(530円)などを色々楽しめる。自由に試食もできる

カステラをビジュアルで楽しむ。そんな感じのお店でした。ウェブサイトもとても分かりやすくて良かったです。NHK朝ドラ「半分、青い」にちなんだカステラらすく。これは食べやすい。

 

まとめ

岩村城下町の名物「カステラ」 この歴史あるカステラはこの町の伝統でもある。

三軒のカステラ屋はそれぞれの味の違いはあるが、それぞれが伝統を守ったり、時代に添うような試みをしている。甲乙つけがたい。

あえて言うなら、岩村城下町に訪れたら、カステラCafeかめやでまったりしミニカステラをいただいたり、松浦軒本店で試食してみる。

そのうえで自分のお気に入りをゲットする。さらにほかの味も食べたいなあと思ったら、各店舗のウェブサイトから注文するかネットショップを利用する。

また恵那駅前の「えなてらす」には三軒のカステラすべてを置いてあるので、城下町観光の最後にここで購入することもできます。

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還暦すぎの私のハッピースローライフ

はじめまして。ハッピースローライフナビゲーターchieです。2015年7月に東京府中市から夫の実家のある恵那市岩村町に夫婦でUターンしてきました。

二人の子供たちは成人し還暦を過ぎた私たちは自然豊かな田舎暮らしを体験中です。

ここで体験し培った田舎暮らしの知恵や喜び、出会った人々を紹介していきます。

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