ヤギのレンタルから購入へ!病気や妊娠をへて購入に至った三つの理由

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2018年5月長野県伊那谷のグリーンファームからヤギを三匹レンタルして半年が経ちました。その間にヤギを飼うことで色々な体験をしました。そして今、レンタルから購入を決めました。そこに至る経過をご紹介します。まずは、「ヤギの性格チェックにレンタルがお勧め、夏の暑さ、雨の日の対策、快適な環境整備の紹介】」をご覧になってから、こちらの後編をあわせてお読みください。

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牝の発情期到来

8月末のこと。シロちゃんの様子がおかしい。雄のアルタ君にすりすりしています。二匹がお互いのお尻の匂いを嗅ぎはじめグルグルまわるようになりました。シロちゃんはアルタ君にマウンティングしたり、アルタ君も同じくマウンティング。でもシロちゃんは小さいので直ぐに逃げてしまう。それでもアルタ君にすりすり。

発情期のはじまりです

すると翌日。今度はもう一匹の牝のユキちゃんも発情がはじまりました。ヤギたちの恋の季節の到来です。アルタ君は去勢していないので十分にお役目があります。匂いも普段より強く放っていました。

草場に連れて行くと、のびのびと青空の下でマウンティングしていました。おもわずアルタ頑張れ!とつぶやいたものです。ヤギの発情期は3日ほどで収まりました。またいつの通りの日々が戻ってきました。

グリーンファームの専従の獣医さんに聞くと、妊娠したかどうかは、その後、三週間ほどたって牝に発情の兆候が見られなければ「おそらく確実でしょう」とのこと。

雄は日本ザーネン種。牝はシバヤギ。もし子供ができたらどんな子供が生まれるのでしょう。獣医師さんのお話ではヤギの妊娠~出産期間は5ケ月とのこと。人間の半分の期間なのですね。ってことは、このまま発情しなければ来年2019年の㋀末に「出産」の可能性大です。

 

アルタの体調異変

発情期も一段落した頃。ちょうど九月の第一週ごろでしょうか。雄のアルタの調子がおかしい。元気がない。食欲もない。あんなにやんちゃ坊主で食欲旺盛な子だったのに小屋の隅でうずくまっていました。

隣町の恵那市役所・山岡振興事務所・畜産センターの獣医師さんに連絡。その日のうちに直ぐに往診にしてくれました。便をとって検査し栄養剤の注射をしてくれました。アルタは皮下注射に悲鳴をあげて泣きますが、声さえ出ないほどでした。どうやら原因は「寄生虫」だとのこと。ええ?何か悪いものでも食べたのでしょうか。

ヤギの寄生虫・線虫感染症対策

獣医師さんのお話によると、ヤギは生まれたときから寄生虫を持っているそうですが、体調が落ちてくると体内の寄生虫が活発に動き出し、それで貧血気味になってしまったとのことでした。便にも寄生虫や寄生虫の卵が見られたことのこと。

アルタの好物の米ぬかを野菜屑に混ぜてやっても少し舐める程度でした。お薬をのませたり、背中に寄生虫駆除の塗布剤を塗りこんで34日。獣医さんは「濃厚飼料」を持ってきてくれました。栄養がつくようにとの配慮です。(あまり大量に与えないこと)下の写真が濃厚飼料です。

我が子を想うような気持ちでちょくちょく小屋に行ってはアルタに声をかけたりなでなでヒーリングもしてあげました。獣医師さんは毎日のように様子を見に来てくれたことが何よりの心の支えになりました。

アルタ復活と診療費

日ほどたった朝。アルタが立ち上がって餌箱に首をつっこんで食べていました。目があうとこちらにやってきます。目に輝きが戻ってきました。

グリーンファームの担当者とは電話で様子を伝えたりしていました。アルタ君。もしかしたら二匹の牝やぎとの交尾で精力を使い果たし、体内のバランスを崩したのかなと夫と話していました。

一週間ほどで畜産センターから診療代の請求書が届きました。お薬や皮下注射などあわせて2500円。ヤギは家畜なので犬や猫などペットのお医者さんと違います。家畜の場合は市の補助がでるのだそうです。私たちにとっては予想よりも安い診察代で有難く思いました。

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運動場拡張

9月末に大分県から友人が立ち寄ってくださいました。彼は庭仕事に関してはプロ。夫はヤギの運動場を拡張したいと相談すると快く手伝ってくれてあっと言う間に作業がはかどりました。

この枯れ池の部分まで運動場を拡張するために、庭木のツツジなどを伐採することになります。なぜならヤギにとって「ツツジ」は食べてはいけない毒草にあたるからです。

ツツジは年々、枯れはじめていたので思い切って伐採しました。力を貸してくれた友人に感謝です。

ヤギは自然の循環サイクルをつくってくれる。人々の癒しにもなるし、草を食べるエコな動物でもあり、排泄物も肥料になる。ヤギに雑草を食べさせれば除草剤を使わなくなる。この休耕田は春になれば「レンゲ」も生い茂ります。レンゲの花を求めてミツバチがやってきたらいいな。友人は夫の未来ビジョン構想にとっても共感してくれました。

枯れ池の周りを裏山の伐採した竹で囲いました。夫がせっせと作業。仕事が丁寧です。。一度脱柵に成功すると何度も脱柵を試みる身体の小さいシロ。脱柵~補強~脱柵~補強。シロとの知恵比べ。どうやら夫に軍配。

広くなった運動場にヤギたちを放ちました。古い池の石との段差があるのでヤギたちにはもってこいの運動場です。

お風呂場の下までこれるので、ときどき脱衣場からヤギにご挨拶。

すっかりヤギおじさんと化している夫。毎朝、ヤギの小屋の掃除して、餌をやり、草場に連れていきます。愛情をかけるほどに夫が帰ってきて足音などで気配を察すると「お帰り~~~」と鳴いてお出迎えです。

台所に近い所まで運動場を拡張したので「人の声」に反応してすぐに寄ってきて鳴きます。愛しさが増していきますね。

アルタ君グリーンファームに戻る

10月12日。レンタル期間3ケ月+2ケ月延長。総レンタル代5000円。草もたくさん食べてくれ病気~治療という体験もさせてもらった雄のアルタ君をグリーンファームに戻すことになりました。除草隊長としての役割をしっかり果たしてくれたアルタの里帰りです。

お隣さんから軽トラックを借りて、脇をコンパネで囲って出発。この日の朝、お隣のお姉さんがお見送りにきてくれました。「色々楽しませてもらったに。元気でね。ありがとね」と声をかけてくれました。愛されていたんだね。

軽トラの屋根代わりにシートを被せての移送中のアルタ。家から2時間。中津川ICから高速道路にのり穴田にグリーンファームまで。我が家ではシバヤギの牝2匹がお留守番。別れが解るのでしょうか。寂しげです。

元気でね。アルタ。と最後のご挨拶。レンタル期間が終了ですが、希望すれば来年の春に「アルタを指名」して再びレンタルできるとのこと。

「ありがとう。お世話になりました」と言っているかのようなアルタ。グリーンファームの居場所に落ち着きました。

アルタ以降の牝たちの力関係

身体も大きかった雄のアルタがいなくなると、残った2匹の牝たちに力関係の変化がありました。少し先輩格の2歳半の牝のユキが、1歳半の牝のシロを「どつきまわす」様になりました。餌箱が別々にあるのですが、ユキは、シロが食べている餌箱に行って「どけ!」と角で突く。

夫は大きな石を隔てて、こちらと向こうに餌箱を置きました。これでシロが食べていてもユキには見えません。ちょっとの工夫でお互いの平和が保たれました。2匹になっても我が家にリトリートに見えたお客様には大人気の2匹です。

10月のある日。スイスからのお客様が我が家にリトリートとして宿泊されたときのこと。

ヤギを囲んでインターナショナルな出会いが

ヤギたちを土手に繋牧していました。お散歩に出かけたスイスのファミリーがヤギたちと戯れていました。

そこへ我が家から少し離れた地域の別荘地に週末ごとにやってくるイタリアンファミリーが車を停めてヤギに会いにやってきました。

そこで、この日。イタリアンファミリーの家で持ち寄りでパーティをしようということになりました。スイスのファミリーのお父さんが一言。「君たちがここでヤギを飼う理由がわかったよ。ヤギを通して色んな人たちが交流できるようになるからなんだね」この言葉は私たちにとても励ましをくれました。

ヤギたちが結んでくれたご縁で、この夜は楽しいインターナショナルな交流になりました。しかもお客様はお誕生日。この家のお子さんともども、楽しいパーティを開くことができました。

私もクリスタルボウルをもって駆けつけました。別荘地の夜にクリスタルボウルの響きが心地よかったです。その後も我が家を色々な方たちが訪れました。みんな口々にヤギさんに会いたいと言うのです。嬉しいなあ。

夫は高齢者施設の送迎の仕事もしているのですが、送迎の行き帰りにヤギたちに合わせてあげました。またヤギに赤ちゃんが生まれたら、ぜひ見せてほしいとも言います。

満月の夜とヤギと二胡

ある満月の夜のこと。私は台所で薪ストーブにあたりながら、友達がくれた「二胡」のCDを流していました。お風呂の用意をしようと外に出てみると。。。なんとヤギたちが、柵のそばに来ています。じっと満月の月上がりの下で、音楽を聴いていたのです。

なんだかとっても愛しくなりました。彼らにも胡弓の音の波動が伝わっていたのでしょうか。村の人たちはユキちゃんのお腹を見ては、「これは絶対に妊娠しているに違いない」とっても嬉しそうに語っています。

一回目の発情以降、それがなかったので妊娠はほぼ80%確実だと思います。近所の皆さんはヤギたちにと大根の葉やサツマイモのツルをせっせと持ってきてくださいます。みんなヤギたちに赤ちゃんができることを望んでいるようです。双子なら、尚良いよねと。

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ヤギを購入する決断

牝のユキ。五月半ばからレンタルを開始して11月半ばでレンタル期間満了(3ケ月+延長3ケ月です)。牝のシロは2019年二月初頭が最終レンタル終了日です。

さて、どうしようか。このまま返却するか。それとも購入に踏み切るか。

そして私たちが出した結論は「ユキちゃんを購入しよう」でした。

①購入の決断を後押ししたのは、これまで訪ねてくださった方々の笑顔でした。

除草目的のレンタルでしたが。自分目線から徐々にみんなにとってどうなのか?という気持ちへ変化していきました。ヤギは癒し存在でもあり、人と人をつなぐと感じたからです。

②もう一つは、病気になった場合の治療費がペットに比べて段違いに安いという点です

実は昨年も、一時的に借りたヤギが毒草を食べて嘔吐したり、吐いたりしたときの対策、経験も役にたっています。「ヤギが吐いて嘔吐してしまった。その原因と対策は?治療費はいくらだったか」をご覧ください。

③三つめはヤギの妊娠出産を体験したい。ヤギが自然循環サイクルを担うことを多くの人に伝えたいと思ったから

夫は幾つかの免許を取得しようと考えています。そしてユキちゃんのご懐妊がほぼ確実だろうという中で、レンタル期間満了の先日。グリーンファームさんにその旨を伝えました。

ユキちゃんは。今年春にはじめての出産をしたのですが、グリーンファームさんのお話によると産んだ翌日に、心ない大人に生まれたての子供を盗まれてしまいました。男性の大人に対しての警戒心が強かったのです。

できることなら。ユキちゃんにもう一度出産して、子供を育てる体験をしてほしい。そんな思いをこめて。。。私たちはユキちゃんを購入する決断をしました。

ついに購入決断!購入費と冬の暖房対策

11月11日。グリーンファームさんに購入の連絡をしました。購入費用。牝は60,000円です。でもレンタル期間分を差し引いて57000円でということで早速お振込しました。

夫は出産に向けて冬の暖房対策として、小屋の全体を断熱剤で囲いました。恵那岩村の冬はかなり厳しい寒さが予想されます。私たちは、来年一月末。ヤギの出産という体験を一緒に迎えようと思います。シロちゃんはどうしよう。彼女のレンタル最長期間は一月末までです。それまで様子を見ようと思います。

ヤギとの日々。皆さんのお陰で、ヤギのオーナーとして歩み始めることになりました。ヤギを飼うことで、私たちが忘れていた何か。自然との共存。循環。それを村の皆さんに支えられながら踏み出していきたい。どうぞご支援を宜しくお願いします。最後まで読んでくださって有難うございます。

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還暦すぎの私のハッピースローライフ

はじめまして。ハッピースローライフナビゲーターchieです。2015年7月に東京府中市から夫の実家のある恵那市岩村町に夫婦でUターンしてきました。

二人の子供たちは成人し還暦を過ぎた私たちは自然豊かな田舎暮らしを体験中です。

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