東京に住んで約40年。
都会生活ではどこへ移動するにも地下鉄やJRなどの交通網が発達していたので車を利用することはほぼ皆無。
20年ほど前に、義母が病気になり毎月の様に恵那に帰省することになり、中古の車を購入しました。
運転はもっぱら夫でした。
東京府中市から岐阜県恵那市の夫の実家までは中央高速で片道約四時間かかりました。
私は若い時に免許をとったものの高速道路は苦手なので、いつも助手席をあたためる役。
免許証は40年ほどなのですが、運転歴はほんのわずか。
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そんな私が恵那の実家に戻ることになったら車は必須。
なぜなら家から一番近い電車の駅は明智鉄道極楽駅で徒歩で40分近くかかります。
一番近いスーパーでさえ徒歩30分はかかります。バスも通っていません。東京時代に使った自転車はさび付いてしまいました。
ラッキーなことに、グループホームに入居して免許証を返上した義父の軽自動車がありました。
田舎暮らしに必須の車
私が車で動く範囲は、スーパー、義父の入居しているグループホーム。役場のある振興事務所。
いづれも5~10分以内の場所ですがバスも電車も通ってないので田舎暮らしには車は必須。
慣れてくると恵那駅、税務署や歯医者のある中津川市まで。
土岐の友人宅など30~50分ほどの遠出が出来るようになり少しづつ自信がついてきました。
スーパーの車庫入れが苦手でしたが、なんとかハンドルを切れるようになりました。
義父を載せて恵那や瑞浪の病院まで走るときはブレーキやハンドル操作に神経を使いました。
「今日の私の運転は、何点だった?」と尋ねると「65点」「80点」「91点」などと応える義父でした。
①見知らぬ土地で脱輪
慣れるにつれて失敗もありました。初めて訪ねる恵那市串原に行ったときのこと。
軽自動車にはカーナビが設置されていないので「スマートフォン」のカーナビ(アプリ)を頼りに走ります。
分かれ道でどちらに行くかスマホナビを確認していたとき。ハンドルを切りそこね、道路脇の側溝に脱輪。
左の前輪のホイールが吹き飛んでしまいました。ああ。やってしまった。見知らぬ場所。どうしたらいいんだっけ?
心臓バクバクで頭が真っ白。
②助け舟あらわる
そんな時、助け舟があらわれました。
大きな音にびっくりしてドライブインのお客さんと店主が出てきてくれました。
お願いです。助けてください。彼らは冷静に状態を見て、これなら出せるなとタイヤに毛布を噛ませました。
私がエンジンかけてハンドルを切りアクセルを踏んで、三人で「せ~の」で一瞬にして救出。
涙がでるほど有難かったです。知らない方の親切心にふれた体験でした。
➂バッテリーがあがる
恵那駅まで岩村からは二か所のトンネルを通ります。そのたびに、手動でライトをつけるのですが。
病院に義父の見舞いに行った際に、ライトを消し忘れて長い時間、駐車場に車を停めたままでした。
戻ってきて、車が動かない。。ああ。これから約束があるのに。
夫に電話をして車で来てもらい、二台を向かい合わせてブースターでつないでやっとエンジンがかかりました。
それからは、必ずライトを消し忘れてないか慎重にチェックするようになりました。失敗してこそ学ぶのですね。
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ついに高速道路チャレンジ
さらにこの九月には、岐阜市内に住む友人宅に「クリスタルボウル」の修繕のために車で尋ねることになりました。
ここはひとつ遠出に慣れるチャンスだと思い、前日、念入りにスマホナビをチェックしました。
自宅から瑞浪ICまで下道。中央高速にあがってから土岐ジャンクションで東海環状道路に。
しばらく走り、今度は美濃関ジャンクションで東海北陸自動車道に入る。
関ICで高速を降りて下道を目的地までナビに音声で誘導してもらう。
事前に全体像を何度も何度も頭に入れたものの。当日はただただ音声案内に従うだけと思ってたら。
途中音声が途切れてしまうハプニングがあり焦りました。
よく見るとナビには音声だけでなく、〇〇メートル先左折という画面がでている。
もうこれだけが頼り。それでもなんとか目的地の友人宅に到着することができました。高速道路も使って約二時間走行。
こんなに集中したことはいまだかつて無かったかも。眼も耳もフル稼働でした。帰りの高速道路で見る夕日が美しかったです。
この冬はかなり寒そう。スタッドレスに履き替えました。愛車という言葉が最近、身に染みています。ありがとう。
田舎暮らしは苦手が減ります
同じ村の同世代の婦人たちが、私がはじめて高速を使って岐阜市街まで往復したと聴いて。
「それは一大冒険でしたね」と労ってくださいました。ああ。みんなにとっては当たり前の事だけど。私にとっては還暦過ぎの大冒険。
車やナビ。文明の利器にたっぷりとお世話になりクリスタルボウルも無事に修繕していただくことができました。
一度、高速を使って自信がつくと、心に余裕ができて、車で小一時間ほどの距離は平気になりました。
失敗やピンチを乗り越えて、自信をつけていくだけですね。田舎暮らしで「車は苦手」意識が減っています。
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